アンティポノス
アンティポノス(古希: Ἀντίφονός, Antiphonos)は、ギリシア神話の人物である。トロイアーの王プリアモスの子の1人である[1]。アポロドーロスおよびヒュギーヌスのリストには含まれていない[2][3]。ホメーロスの叙事詩『イーリアス』によるとアンティポノスはトロイア戦争で戦ったが、メーストール、トローイロス、ヘクトールが戦死したため、他の8人の兄弟ヘレノス、パリス、アガトーン、パムモーン、ポリーテース、デーイポボス、ヒッポトオス、ディーオスとともにプリアモスから叱責された[4]。その後もアンティポノスは戦い抜いたが、トロイアー陥落時にパムモーン、ポリーテースとともにネオプトレモスに討たれた[5]。
脚注
参考文献
- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- クイントゥス『ギリシア戦記』松田治訳、講談社学術文庫(2000年)
- ヒュギーヌス『ギリシャ神話集』松田治・青山照男訳、講談社学術文庫(2005年)
- ホメロス『イリアス(下)』松平千秋訳、岩波文庫(1992年)