血管雑音
血管雑音 Vascular murmur | |
---|---|
別称 | Bruit |
発音 | 英語: [ˈbruːt], [ˈbruːi][1][2] |
概要 | |
診療科 | 循環器科 |
分類および外部参照情報 | |
[ウィキデータで編集] |
血管雑音(けっかんざつおん、英語: vascular murmur、Bruit[3])とは、血管(動脈)の一部が閉塞しているか、閉塞していない血管の血流が局所的に多いために、血管内の血液で乱流が発生し、その乱流によって生じる異音である[4]。
解説
聴診器のチェストピースを乱流が発生していると思われる部位の皮膚にしっかりと当て、耳を澄ますと、血管雑音を聴取することができる(「聴診」)。ほとんどの血管雑音は、収縮期(英語版)(systole)にのみ発生するため、断続的で、その周期は心拍数に依存している。発熱や貧血、甲状腺機能亢進症、身体運動(英語版)など、血流速度を増加させる要因は、血管雑音の大きさを増加させる可能性がある。
語源
英語圏における「Bruit」は、フランス語の「noise(雑音)」を意味する単語「Bruit」から導入されたが、読みとしては[ˈbruːi]や[bruːˈiː]も一般的であるとする者や[5]、心臓に関連する際は[ˈbruːi]のみを挙げる者もいる[6][7]。
関連する用語
部分的な閉塞の部位によるもの
- 末梢血管疾患;大腿動脈狭窄症 - 閉塞性動脈硬化症
- 腎動脈狭窄(英語版)
- 脳卒中、頸動脈狭窄症
- 大動脈瘤
- 耳鳴り - 頭蓋動脈雑音によって引き起こされる可能性のある症状
- 動静脈奇形(英語版)
- 大動脈縮窄
- 肝細胞癌(Hepatocellular carcinoma)
- アルコール性肝炎
部分的な閉塞のメカニズムによるもの
- アテローム性動脈硬化(アテローム、プラーク) - 動脈壁へのコレステロールの沈着
- 正中弓状靭帯圧迫症候群(英語版)、腹腔動脈狭窄 - 外部からの圧迫
局所的な高血流によるもの
分類不能
- リウマチ性多発筋痛症
- 巨細胞性動脈炎
- 線維筋性形成異常症(英語版)
- IgG4関連疾患
関連項目
- 頚部血管雑音(英語版)
- Souffle
脚注
- ^ Houghton Mifflin Harcourt, The American Heritage Dictionary of the English Language, Houghton Mifflin Harcourt, オリジナルの2015-09-25時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20150925104737/https://ahdictionary.com/ 2018年7月4日閲覧。.
- ^ Elsevier, Dorland's Illustrated Medical Dictionary, Elsevier, http://dorlands.com/.
- ^ "bruit" - ドーランド医学辞典
- ^ "vascular murmur" - ドーランド医学辞典
- ^ Wolters Kluwer, Stedman's Medical Dictionary, Wolters Kluwer, http://stedmansonline.com/.
- ^ Merriam-Webster, Merriam-Webster's Medical Dictionary, Merriam-Webster, http://unabridged.merriam-webster.com/medical/.
- ^ Merriam-Webster, Merriam-Webster's Unabridged Dictionary, Merriam-Webster, http://unabridged.merriam-webster.com/unabridged/.
外部リンク
- American Heart Organization
分類 | |
---|---|
外部リソース (英語) |
ウィクショナリーに関連の辞書項目があります。
bruit