ライオン橋 (ソフィア)
ライオン橋 Лъвов мост | |
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ライオン橋 | |
基本情報 | |
国 | ブルガリア |
所在地 | ソフィア セルディカ地区 |
交差物件 | ヴラダヤ川 |
用途 | 鉄道道路併用橋 |
路線名 | マリア・ルイーザ大通り |
設計者 | ヴァーツラフ・プロシェク ヨゼフ・プロシェク ボグダン・プロシェク イジー・プロシェク |
着工 | 1889年 |
竣工 | 1891年 |
座標 | 北緯42度42分17.7秒 東経23度19分26.0秒 / 北緯42.704917度 東経23.323889度 / 42.704917; 23.323889座標: 北緯42度42分17.7秒 東経23度19分26.0秒 / 北緯42.704917度 東経23.323889度 / 42.704917; 23.323889 |
構造諸元 | |
形式 | アーチ橋 |
材料 | 石 |
全長 | 26 m |
幅 | 18.1 m |
最大支間長 | 10 m |
地図 | |
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関連項目 | |
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ライオン橋(ライオンばし、英: Lions' Bridge)またはロボフ・モスト(ブルガリア語: Лъвов мост、ラヴォフ・モスト)は、ブルガリア・ソフィアにある橋である[1][2]。市の中心部を流れるヴラダヤ川(ブルガリア語版、英語版)に架橋されている[3][4][5]。ほぼ同時期に建設された鷲橋とともにソフィアを象徴する玄関口とされており、同市の観光名所の1つにもなっている[1][6][7]。
概要
セルディカ地区(ブルガリア語版、英語版)の最南端部に所在し、すぐ南で同地区とバズラズダン地区(ブルガリア語版、英語版)およびオボリシュテ地区(ブルガリア語版、英語版)が接している[8][9]。橋は、マリア・ルイーザ大通りの一部を構成しており、同大通りがスリヴニツァ大通り(ブルガリア語版)と交差する部分に設けらた、2車線あるラウンドアバウトの環道の内側に位置する[3][10][11][9][12]。下部には、橋の名称を冠した地下鉄駅、ラヴォフ・モスト駅(ブルガリア語版、英語版)がある[13]。橋は、トラム用の線路および歩行者・自転車用の道路からなる鉄道道路併用橋である[14][15][7]。1999年発行の20レフ紙幣の裏側には、ライオン橋と鷲橋の一部が描かれている[16]。
ライオン橋は、座った姿勢のライオンを象った彫像が橋の四隅に1体ずつ、計4体設置されていることからその名称が付けられた[11][6][7]。ライオン像は、ブルガリアの解放(英語版)のために亡くなった英雄および同国の精神を象徴しているものとされる[11]。4体のライオン像は、オスマン帝国に絞首刑にされた4人の書籍商、ニコラ・クルシュキン(ブルガリア語版)、キロ・ゲオシェフ(ブルガリア語版)、ストヤン・タバコフ(ブルガリア語版)およびゲオルギ・ストイツェフ(ブルガリア語版)を象徴しており、彼らの功績が称えられている[17][18]。
歴史
ライオン橋のある場所には、黄色と赤色からなる縞模様による装飾が施されていることから Шарен мост(「斑模様の橋」の意)と呼ばれていた橋があった[6]。この旧橋を架け替える形で、ライオン橋が建設された[7]。出版人のフリスト・G・ダノフ(ブルガリア語版、英語版)は、1878年3月3日にブルガリアがオスマン帝国による支配から解放されてからほどなく、解放のために命を落としたソフィアの住民を称えるモニュメントを建設することを提案する。このことが、4頭のライオン像を有する橋の建設につながった[17]。1889年4月、当時ソフィア市長を務めていたディミタール・ペトコフ(ブルガリア語版、英語版)の率いるソフィア市議会によって橋の建設が決定される[17]。
ライオン橋は、1889年から1891年にかけて建設された[19]。チェコの建築家のヴァーツラフ・プロシェク(ドイツ語版)とその兄弟のヨゼフ(ドイツ語版)が、いとこのボグダン(ドイツ語版)とイジー(ドイツ語版、ブルガリア語版)の協力を得て設計した[19][7][20][3][21]。
1891年7月にライオン像がウィーンからソフィアに運び込まれ、同年9月に像が橋に設置された[17]。1892年3月、欄干や鋼鉄製のランタンがウィーンからソフィアに運ばれる[22][17]。1900年代初頭には電灯が設備された[21]。1911年、画家のニコラ・ペトロフ(ブルガリア語版、英語版)が、ライオン橋を題材とした絵画『ソフィアのライオン橋』を製作する[23]。2014年には大規模な再建工事が行われた[11]。
構造
橋は、全長が26メートルあり、幅は18.1メートルである[18]。構造形式は2連のアーチ橋である[24]。主要材料は石である[7]。欄干は花崗岩が用いられている[25]。支間長はいずれも10メートルである[18][24]。中央の支柱の上に照明設備が設けられている[24]。橋に使用する材料のうち金属材料は、オーストリアの土木技師ルドルフ・フィリップ・ワーグナー(ドイツ語版)が設立した会社(後のワーグナー・ビロ(英語版、ブルガリア語版))によって製造された[21]。ライオン像はウィーンで鋳造されたもので、ブロンズでできており、それぞれおよそ1トンの重さがある[11]。
脚注
- ^ a b “ソフィア基本情報”. 一般社団法人 日本南東欧経済交流協会. 2021年10月17日閲覧。
- ^ “掘れば出る出る古代遺跡”. 明治 (2014年12月). 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c “Братя Прошек - бележити българи, които... не са българи”. Вестник "ДУМА". (2018年3月9日). https://duma.bg/?go=news&p=detail&nodeId=162406 2021年10月17日閲覧。
- ^ “Vladaiska River”. Visit Sofia. 2021年10月17日閲覧。
- ^ Тодоракова 2018, p. 74.
- ^ a b c “Bulgarian architecture and craftsmanship - Lions' Bridge (Lavov Most) and Eagles' Bridge (Orlov Most)”. ソフィア. 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c d e f “Интересные места: Мосты в Болгарии”. Открытая Болгария. (2019年11月3日). https://bgopen.org/news/2485 2021年10月17日閲覧。
- ^ “Лъвов мост”. Sofia Code. 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b “СТОЛИЧНА ОБЩИНА - РАЙОН СЕРДИКА ИЗБИРАТЕЛНИ СЕКЦИИ”. ソフィア. 2021年10月17日閲覧。
- ^ “Discover Sofia Bulgaria”. Visit Sofia. 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c d e “Lavov most - Lion's Bridge”. BG Guide - Tourism cluster. 2021年10月17日閲覧。
- ^ Ладислав Цветков (2014年10月29日). “Лъвов мост като нов (ГАЛЕРИЯ)”. bTV Новините. https://btvnovinite.bg/galleries/lavov-most-kato-nov.html 2021年10月17日閲覧。
- ^ “Lions’ Bridge, Sofia”. Sofia Code. 2021年10月17日閲覧。
- ^ “Пуснаха трамваите по Лъвов мост”. Chronicle.BG. (2014年9月24日). https://www.chr.bg/zhivot/pusnaha-tramvaite-po-l-vov-most/ 2021年10月17日閲覧。
- ^ “Строежът на кръстовището на две нива на Лъвов мост започна със задръствания”. БНР Новини. (2014年2月24日). https://bnr.bg/sofia/post/100335937/stroejat-na-krastovishteto-na-dve-niva-na-lavov-most-zapochna-sas-zadrastvania 2021年10月17日閲覧。
- ^ “20 лева, 1999 г.”. Българска народна банка. 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c d e “НЕПОЗНАТИЯТ ЛЪВОВ МОСТ”. Viarity. 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c “Лъвов мост e част от замислен паметник на четирима книжари”. Blitz.bg. (2018年5月14日). https://blitz.bg/obshtestvo/lvov-most-e-chast-ot-zamislen-pametnik-na-chetirima-knizhari_news600138.html 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b Макарова 2018.
- ^ “The young capital of the restored Bulgarian state hurries to grow and astound the European continent.”. ソフィア市. 2021年10月17日閲覧。
“Младата столица на възстановилата се българска държавност бърза да порастне и смае европейския континент.”. ソフィア市. 2021年10月17日閲覧。 - ^ a b c “View of Sofia and the Lions' Bridge”. グラーツ大学. 2021年10月17日閲覧。
- ^ “СКУЛПТУРНИ ФИГУРИ „ЛЪВОВЕ”, СКУЛПТУРНА УКРАСА, ЛЪВОВ МОСТ”. Електронен регистър София. 2021年10月17日閲覧。
- ^ Евгений Милов (2020年4月15日). “Националната галерия с творческо предизвикателство към всички любители на изкуството”. bTV Новините. https://btvnovinite.bg/lifestyle/liubopitno/nacionalnata-galerija-s-tvorchesko-predizvikatelstvo-kam-vsichki-ljubiteli-na-izkustvoto.html 2021年10月17日閲覧。
- ^ a b c Даринка Илиева (2015年8月9日). “Дали на съд Димитър Петков заради Лъвов мост”. 24 часа. https://www.24chasa.bg/novini/article/4914123 2021年10月17日閲覧。
- ^ “Львов мост и Орлов мост”. Министерство на туризма на Република България. 2021年10月17日閲覧。
参考文献
- Татьяна Макарова (2018). Български език. Първи стъпки. Болгарский язык. Первые шаги. ЛитРес. ISBN 978-5-04041970-8. https://books.google.co.jp/books?id=7d8MDgAAQBAJ
- Милена Петрова Тодоракова (2018). България и Европа. ソフィア. ISBN 978-619-7070-17-0. https://www.archives.government.bg/uploaded_files/Album%20BG%20BG_EU%20net.pdf